見た目が美しいだけではない「セラミック治療」のメリット
2024.06.15更新
こんにちは。
立川市のくどう歯科クリニックです。
今回は、セラミック治療はどのような治療方法か、またそのメリットやデメリットついてご紹介します。歯の白さや美しさに焦点をあてた総合的な歯科治療を「審美歯科治療」といいますが、そのうちの一つにセラミック治療が挙げられます。
セラミック治療とは
歯科用のセラミックを用いて行われる歯の修復治療を、セラミック治療といいます。むし歯により歯質を失った際にはそれを修復物で補う治療が必要ですが、保険適用の範囲内では歯科用のプラスチックや金属を用いて修復の処置を行います。しかしこれらの方法の場合修復したものが劣化しやすい、金属の見た目が気になる、修復物と歯の隙間からむし歯が再発するなどのデメリットがあります。一方、セラミック治療は自費診療にはなりますが、これまでの治療方法では叶えられない様々なメリットや特徴があります。
セラミック治療のメリット
セラミック治療を選択することには、以下のようなメリットが挙げられます。
〇自然で美しい見た目
セラミックは陶器のような白い素材ですが、ただ白いだけではありません。天然歯に近い色調や透明感、ツヤを再現できます。セラミックで作られる詰め物や被せ物は一つひとつオーダーメイドで丁寧に作られるので、隣の歯とも色味を合わせられます。治療をした歯だけ周りから浮いてしまうこともなく、むしろよく見ないとどの歯にセラミックが入っているのか分からないほどです。
〇劣化しにくい
セラミックは変色しない素材なので、長く美しい状態を保てます。その理由の一つに、セラミックの表面が非常に滑沢であることが挙げられます。表面がツルツルしているとプラークや着色などの汚れもつきにくく、ついたとしても毎日のセルフケアをしっかり行っていれば簡単に落とすことができます。また、変色しにくいことも大きな特徴です。
〇むし歯の再発リスクが低い
保険診療で作製した詰め物や被せ物と、セラミックで作製した詰め物や被せ物を歯につけるのは方法が異なります。前者の場合は、歯科用セメントとよばれる接着剤で修復物を歯質に機械的に装着しているだけです。そのため、その接着剤が時間の経過とともに劣化すると歯と修復物の間にできた隙間からむし歯の原因となる細菌が再び入り込み、むし歯が再発することも少なくありません。一方、セラミック治療の場合は特殊なセメントで修復物と歯を化学的に一体化させます。歯と修復物の間から細菌が入りにくく、むし歯が再発するリスクも低くなります。
〇金属アレルギーのリスクがほとんどない
保険診療で使われる金属は、ニッケルや銅、パラジウムといった複数の金属を混ぜて作られています。これらの金属が唾液の中に溶け出すことでアレルギー症状が起こることを「金属アレルギー」といいます。セラミックには金属は使用されていないため、基本的にこのような心配はありません(ただし、金属にセラミックを合わせてつくられたものに関しては、金属アレルギーを生じる可能性はあります)。
セラミック治療のデメリット
セラミック治療には様々なメリットがありますが、以下のようなデメリットがあることも知っておきましょう。
〇歯ぎしりや食いしばりが強い人は割れる可能性がある
セラミックにはある程度の強度や耐久性はありますが、金属には劣ります。日常的に強い歯ぎしりや食いしばりをしている方の場合、セラミックに大きな負荷がかかってヒビが入ったり、割れてしまうこともあるので気をつけましょう。
〇保険診療での治療に比べると費用が高い
セラミック治療は自費診療となるため、保険診療に比べると費用がやや高額になる傾向にあります。ただしむし歯によって失われた歯質の修復を目的としたセラミック治療は医療費控除の対象になるため、このような制度も上手に活用して負担を軽減しましょう。
セラミック治療の種類
セラミック治療には、使用する材料によっていくつか種類があります。
・オールセラミック
金属は一切使用せず、セラミックのみで作製された修復物です。セラミックならではの透明感や暖かみのある健康的な色調を最大限に感じていただけるでしょう。
・メタルセラミック
セラミックの内側を金属で補強して作られた修復物です。金属を使用している分強度が非常に高くなるため、奥歯などの修復治療にも適しています。見た目と強度の両方を叶えられる選択ではありますが、稀に内側の金属によって歯ぐきのラインが黒ずんでしまうことがあります。
・ハイブリッドセラミック(前装冠)
セラミックに樹脂を掛け合わせた素材で作られた修復物です。セラミックだけで作られるものよりも価格を抑えながらも、保険診療より美しい見た目を叶えることができます。ただし、オールセラミックに比べると審美性や耐久性にやや劣り、時間の経過とともに変色する可能性もあります。
・ジルコニア
ジルコニアはセラミックの一種で、人工ダイヤモンドと呼ばれるほど耐久性に優れています。強度は高いもののオールセラミックに比べると透明感にやや劣るため、奥歯の修復に適しています。
まとめ
今回は、セラミック治療の種類や、メリット、デメリットついてご紹介しました。過去に保険診療で治療をした部分をセラミック治療でやり直すことも可能です。
当院ではセラミック治療のほかにも、ラミネートべニア、ダイレクトボンディングなどの取り扱いがございます。患者さんのライフスタイルやご希望によってお選びいただけますので、お気軽にご相談ください。ご予約はお電話から承っております。