こんにちは。
立川市のくどう歯科クリニックです。
今回は、ホワイトニング歯磨き粉の効果と、歯科医院で行うホワイトニングとの違いについてご紹介します。
鏡を見たときに「もう少し歯が白かったらいいのに」と思ったことはありませんか?コーヒーや紅茶、ワインなどをよく飲む方は特に、歯の黄ばみや着色が気になるものです。市販の「ホワイトニング歯磨き粉」を試したことがある方も多いのではないでしょうか?とはいえ、歯磨き粉だけで本当に歯が白くなるのか、疑問に思ったことのある方もいらっしゃるかもしれません。
ホワイトニング歯磨き粉の役割とは?
市販されているホワイトニング歯磨き粉の多くは、歯を「白くする」ためのものというより、「元の白さを取り戻す」ためのものだということを認識しておきましょう。ホワイトニング歯磨き粉に含まれる成分には、歯の表面に付着したステイン(着色汚れ)を浮かせたり削ったりして落とす作用があります。たとえば、次のような成分が代表的です。
・ポリリン酸ナトリウム:ステインを浮かせて落とす
・ピロリン酸:ステインの再付着を防ぐ
・研磨剤(シリカなど):物理的に汚れを削る
つまり、「歯の表面の汚れを落として、元の色をきれいに見せる」ことが目的であり、歯そのものの色を変えるわけではないのです。
歯そのものの色は変えられるの?
では、「もっと白くしたい!」という場合はどうすればいいのでしょうか?実は、歯の色には「表面の汚れ」とは別に、歯の内側(象牙質)の色味が影響しています。年齢を重ねるにつれて象牙質は黄色みを帯びてくるため、歯が黄ばんで見えることがあります。
ホワイトニング歯磨き粉では、この象牙質の色にアプローチすることはできません。歯そのものの色味を変えるには、専用の薬剤を使った「歯科医院でのホワイトニング」治療が必要です。
歯科医院のホワイトニングでできること
歯科医院で提供されているホワイトニングには、主に「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」の2種類があります。どちらも過酸化水素や過酸化尿素といった漂白成分を使って、歯の内部の色素を分解し、歯を内側から白くする治療です。
・オフィスホワイトニング
短期間で効果を出したい方におすすめ。歯科医師の管理下で高濃度の薬剤を使用し、ライトを照射して効果を高めます。
・ホームホワイトニング
自宅でじっくり行いたい方に。マウスピースと低濃度の薬剤を用いて、数週間かけて自然に白くします。
・コンビネーションホワイトニング
オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせた方法です。
このように、歯磨き粉では不可能な「歯の色そのものを変える」ことができるのが、歯科ホワイトニングの大きな特長です。
歯磨き粉とホワイトニング、どう使い分ける?
では、「ホワイトニング歯磨き粉に意味がないのか?」というと、決してそうではありません。ホワイトニング治療の効果を維持するために、あるいは日々のステインを防ぐ目的では非常に有効です。たとえば次のような使い方が理想的です。
・ホワイトニング前:ステインを除去して、薬剤の浸透を助ける
・ホワイトニング後:新たな着色を防いで、白さをキープする
・日常的なケア:着色しやすい食生活を送っている方の予防ケアに
このように、ホワイトニング歯磨き粉は「補助的なケアアイテム」として取り入れるのが良いでしょう。
注意すべきポイント
ホワイトニング歯磨き粉を選ぶ際には、以下の点に注意が必要です。
・研磨剤が強すぎる製品は避ける
強すぎる研磨剤は、歯の表面のエナメル質を傷つける恐れがあります。
・知覚過敏の症状が出たら使用を控える
刺激成分が原因となり、歯がしみるなどの症状が出ることもあります。
選び方に迷ったら、歯科医院で相談してみましょう。あなたの歯の状態や生活習慣に合ったケア方法を提案してもらえます。
まとめ
歯をきれいにしたいと思ったとき、「ホワイトニング歯磨き粉」と「歯科ホワイトニング」は、似ているようでまったく違うアプローチです。歯磨き粉は、歯の表面についた汚れを落とし元の色に近づけるものであり、ホワイトニング治療は、歯そのものの色を内側から白くするものです。どちらが良いというわけではなく、目的によって使い分けることが大切です。「歯を本格的に白くしたい」と感じたときには、ぜひ一度、歯科医院でのホワイトニングをご検討ください。お電話にてご予約を承っております。